Grant-in-Aid for Scientific Research -
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細胞膜結合型セリンプロテアーゼインヒビターによる上皮完全性維持と癌抑制機構
Grant number:16H05175 2016.04 - 2020.03
科学研究費補助金 基盤研究(B)
Authorship:Principal investigator
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上皮組織における細胞膜上プロテアーゼ制御機構の破綻が引き起こす病態の解析
Grant number:24390099 2012.04 - 2016.03
科学研究費補助金 基盤研究(B)
Authorship:Principal investigator
上皮組織における細胞膜上プロテアーゼ制御機構の破綻が引き起こす病態の解析
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上皮細胞膜上におけるプロテアーゼ活性調節とその異常による病態の解析
Grant number:20390114 2008.04 - 2012.03
科学研究費補助金 基盤研究(B)
Authorship:Principal investigator
上皮細胞膜上におけるプロテアーゼ活性調節とその異常による病態の解析
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胃腸管粘膜上皮組織の修復と再生における分子機構
Grant number:17390116 2005.04 - 2008.03
科学研究費補助金 基盤研究(B)
Authorship:Principal investigator
胃腸管の粘膜再生修復のプロセスには様々な因子が複雑に関わっているが、なかでも増殖因子産生とその活性化、細胞周囲微小環境におけるプロテアーゼ活性調節、そして上皮細胞の分化誘導因子が重要な役割を果たすと考えられる。我々はこれまでに、強力な胃腸管粘膜再生因子である肝細胞増殖因子(HGF)の活性化機構について精力的に研究を行い、その分子機構を明らかにしてきた。その結果、HGF活性化酵素の一つである HGF activator 遺伝子を破壊したマウスでは、傷害腸管粘膜上皮の初期再生が顕著に遅延することを明らかにした。更に細胞周囲におけるHGF activator の至適活性は、粘膜上皮細胞の細胞膜上に存在する膜結合クニッツ型インヒビター “HGF activator inhibitor type 1 (HAI-1)”により調節されることも明らかにした。そこで、HAI-1遺伝子破壊マウスを作成したところ、ホモマウスは胎生致死であり、HAI-1が代償の効かない重要な生体内機能を有することが明らかとなった。類似の膜型インヒビターであるHAI-2とamyloid β protein precursor (APP)も粘膜上皮に発現し増殖に関与することも示した。更に、胃腸管上皮の分化に伴い核に移行するが、傷害粘膜修復初期には細胞質にとどまる新規ペプチドH2RSP (HAI-2-related small peptide) を見出した。
上記のこれまでの研究成果をもとに、本研究では傷害粘膜上皮の修復・再生におけるこれらHGF活性化関連蛋白と膜結合型インヒビター、そしてH2RSPの機能を主にin vivoで解明し、傷害粘膜の修復・再生、特に初期修復における分子機構を解明することを目的としている。具体的には;(1) HGF activator ノックアウトマウスを用いた傷害粘膜初期修復遅延モデルを用い、再生上皮の遺伝子発現の網羅的解析を対照マウスと比較して行い、上皮の初期再生に重要なシグナルの流れを解析する。(2) HAI-1 ノックアウトマウスの表現形を解析すると共に、培養上皮細胞を用いてHAI-1 発現のノックダウンと、HAI-1 に結合している細胞内蛋白の同定を行い、HAI-1の機能を解明する。(3) 培養細胞を用いてH2RSP発現のノックダウンを行い、H2RSPの機能の一端を明らかにする。(4) これらの蛋白の消化管粘膜疾患における臨床病理学的意義を検討し、また、これらを利用した粘膜再生治療のための基礎実験を行う。 -
胃腸管粘膜の再生修復における分子機構の解明
Grant number:14370079 2002.04 - 2005.03
科学研究費補助金 基盤研究(B)
Authorship:Principal investigator
細胞膜表面においては、種々の増殖因子前駆体や細胞外基質分解酵素前駆体の活性化とその制御が活発に行なわれ、細胞の増殖や分化、遊走・浸潤に重要な意義を持っている。研究代表者はプロテアーゼと細胞膜結合型プロテアーゼインヒビターによるこれらの活性化反応とその制御機構、そしてこれらの反応がさまざまな病態において持つ意義について研究を行なってきた。
本研究では、これらのプロテアーゼと膜型インヒビターによる生理活性物質活性化調節機構の胃腸管粘膜上皮の再生修復における意義を、多機能増殖因子として胃腸管粘膜再生においても重要な役割を有することが分っている肝細胞増殖因子 (HGF) の活性化機構に焦点をあて、研究を行なった。その結果、胃腸管粘膜上皮初期再生における HGF 活性化機構の重要性を証明することが出来た。また、HGF活性化酵素 (HGF activator) のインヒビターである、細胞膜結合型プロテアーゼインヒビター“HAI-1”が、予想外の、しかし極めて重要な生体内機能を有していることも明らかとなった。本研究の過程で作成した HGF activator のノックアウトマウスと、HAI-1 のノックアウトマウスは、今後、当該分野における必要不可欠なツールとなると思われる。
本研究では、更に、胃腸管上皮細胞に発現している新規の核移行蛋白である H2RSP についても検討を行なった。その結果、H2RSP が上皮細胞の増殖停止と分化に伴って核に移行することを見出した。
なお、本研究の遂行にあたっては研究分担者の伊藤浩史助教授をはじめ、宮崎大学医学部病理学第二講座の教室員と大学院生の諸君(秋山裕、瀬口智子、長沼誠二、宮田史朗、内之倉俊朗、内山周一郎、田中弘之、長池幸樹、福島剛、長井美由紀、小濱和代)の多大な協力があった。 -
細胞膜結合クニッツ型セリンプロテアーゼインヒビターの生体内機能解明
Grant number:05J50842 2005.04 - 2006.03
科学研究費補助金 特別研究員奨励費
Authorship:Principal investigator
細胞膜結合クニッツ型セリンプロテアーゼインヒビターHAI-1の生体内機能をノックアウトマウスを作成、解析することによって解明しようとする。
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膜結合型セリンプロテアーゼインヒビターによる上皮細胞増殖と遊走・浸潤能の制御
Grant number:12670209 2000.04 - 2002.03
科学研究費補助金 基盤研究(C)
Authorship:Principal investigator
細胞膜表面においては、種々の細胞増殖因子前駆体や細胞外基質分解酵素前駆体の活性化とその制御が活発に行なわれ、細胞の増殖や分化、遊走・浸潤に重要な意義を持っている。この活性化反応はセリンプロテアーゼによって行なわれることが多い。この研究では、細胞膜に結合した「膜型セリンプロテアーゼインヒビター」による細胞膜上の生理活性物質活性化調節機構を解析した。