藤掛 一郎 (フジカケ イチロウ)

FUJIKAKE Ichiro

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所属

農学部 森林緑地環境科学科

職名

教授

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学位 【 表示 / 非表示

  • 博士(農学) ( 2001年1月   京都大学 )

研究分野 【 表示 / 非表示

  • ライフサイエンス / 森林科学

 

論文 【 表示 / 非表示

  • 民有水源かん養保安林における活発な主伐実施(論文)

    藤掛 一郎, 大地 俊介

    林業経済   75 ( 6 )   1 - 16   2022年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所  

    我が国の保安林制度は、森林の公益的機能確保のために施業等に制限を課すものであるが、多数を占める水源かん養保安林では原則として皆伐を許しており、木材生産との両立を図ろうとする側面を持つ。主伐が活発化している宮崎県民有林を対象に保安林伐採許可等の資料を分析した結果、水源かん養保安林では非保安林よりも主伐が活発に行われていることが明らかとなった。理由として、水源かん養保安林は面積がまとまっており、木材生産に適する場合があることが考えられた。戦後大きく面積を広げた保安林が初めて本格的な収穫期を迎えた中、民有の水源かん養保安林で活発な主伐再造林が行われていることは、施業制限によって公益的機能を確保しながら循環型林業経営を行っていく一つのあり方を示すものと捉えられるとともに、水源かん養保安林において比較的自由な施業を許していることが公益上問題がないか、実地検証の機会としても注目される。

    DOI: 10.19013/rinrin.75.6_1

    CiNii Research

  • 都道府県・市町村別農林業センサス林業経営体統計表の作成と公表(論文)(特集 農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?)

    藤掛 一郎, 田村 和也

    林業経済   74 ( 9 )   1 - 17   2021年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所  

    農林業センサスの属人的把握が2005年に農林業経営体調査となって以降、林業経営体を効果的に分類して分析することが難しくなるなど、統計の活用が必ずしも容易ではない状況が生じている。本論文では、2005、2010、2015年の調査票情報(個票)から、林業経営体の分析に適した都道府県、市町村単位の統計表を作成、公表した。都道府県表における林業経営体のタイプ区分として、家族農、家族非農、会社、森林組合、生産森林組合、財産区、その他の7区分を設定したり、客体候補名簿情報を活用し、保有山林経営の活動状況を見る比率の分母として保有山林3ha以上の客体数・保有面積を掲載したりするなど、林業経営体の分析に適した統計表の提供を試みた。さらに、提供した統計表を用い、既存の公表データではできなかった林業経営の分析手法を二つ提案した。これら新たな統計表と分析手法は、これまでより的確な林業経営の把握、分析につながることが期待される。

    DOI: 10.19013/rinrin.74.9_1

    CiNii Research

  • 農林複合経営が顕著な地域の抽出と特徴付け(論文)(特集 農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?):2015年農林業センサスを用いた分析 査読あり

    藤掛 一郎

    林業経済   73 ( 3 )   2 - 16   2020年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所  

    農林複合経営は我が国林業経営の主要な担い手の一タイプとして注目され、多くの研究が行われてきたが、全国的な分布などは十分明らかにされていない。本研究は、2015年農林業センサスの市区町村データを使うことで、農林複合経営が顕著に出現する地域を抽出し、その分布や経営内容の特徴を探ることを目的とした。分析結果から、第一に、本州以南(北海道を除いた地域)では山がちで耕地面積は狭いが中規模な山林保有層が多いところに、農業を主とした複合経営が多い地域と、農業とともに林業も活発な複合経営を営む地域があること、一方、北海道では大規模農業が見られる地域で複合経営が成立していること、第二に、農林複合経営は全国に広がり、森林の樹種構成は気候条件の違いなどから多様であり、農産品目では土地を多く要しない肉用牛の比重が共通して大きいほか、地域によって工芸農作物や果樹類、シイタケなど傾斜地を利用する農業に特徴があることを論じた。

    DOI: 10.19013/rinrin.73.3_2

    CiNii Research

  • 日常活動理論を用いた盗伐発生メカニズムの理解 査読あり

    Onda N., Ochi S., Kuwahata H., Owake T., Fujikake I.

    日本森林学会誌   101 ( 5 )   207 - 213   2019年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:Nihon Ringakkai Shi/Journal of the Japanese Forestry Society  

    © 2019 Nihon Ringakkai. All rights reserved. We analyzed the mechanism of the occurrence of timber theft in southern Miyazaki Prefecture by verifying the three essential elements of a routine activity approach, 'a likely offender', 'a suitable target' and 'the absence of a capable guardian', as one of the theories of environmental criminology. As a result, it was suggested that high transaction costs for negotiations with forest owners due to inadequacy of small-scale forest ownership structure and inheritance registration motivated forgery of logging notifications by timberland brokers. It was also confirmed that the timber had become a suitable target due to increased price and demand. In addition, monitoring conditions were also missing due to the lack of forest owners' awareness, monitoring by the owners and a supervisory function of the forest administration logging notification system. In addition, the division of labor between brokers and the logging company obscured the responsibility to the detriment of forest owners and the logging company did not check the boundaries and ownership of the location before felling. From this study, strengthening the monitoring of the forest owner and the government, and reducing the transaction costs of stumpage trade bargaining by thorough registration of succession were considered to be effective against timber theft crime.

    DOI: 10.4005/jjfs.101.207

    Scopus

  • 素材生産持続可能性分析のためのシミュレーション手法:宮崎県民有スギ人工林を対象として 査読あり

    藤掛 一郎

    林業経済   72 ( 3 )   1 - 14   2019年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所  

    スギの成長がよい宮崎県では近年主伐による素材生産量の拡大が著しく、その生産量の持続が可能か懸念が生じている。本研究では、素材生産量の持続可能性をシミュレーションする一手法を提案し、宮崎県民有スギ人工林に適用した。流域ごとに設定した素材生産目標量をいつまで維持できるかを、再造林率、伐採不可能資源割合の仮定のもと計算し、また政策オプションとして、再造林率向上、伐採不可能資源復帰、生産量の流域間調整が生産維持可能年数延長にもたらす効果を評価した。流域によっては持続可能性が危うく、政策オプションの実現が求められることを示す結果が得られるなど、シミュレーションとそれによる政策オプションの検討は有意義で、今後主伐が増えていく中で地方林政にとって有効なツールとなると考えられた。

    DOI: 10.19013/rinrin.72.3_1

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • 素材生産業者による伐採立木の合法性確認に関する実態調査業務報告書

    藤掛一郎・尾分達也( 担当: 共著)

    宮崎県合法木材流通促進協議会  2021年3月 

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    総ページ数:49   記述言語:日本語 著書種別:調査報告書

  • 世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書

    藤掛一郎( 担当: 共著)

    宮崎大学GIAHS研究グループ  2021年3月 

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    記述言語:日本語 著書種別:調査報告書

  • 世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書

    藤掛一郎( 担当: 共著)

    宮崎大学GIAHS研究グループ  2020年3月 

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    記述言語:日本語 著書種別:調査報告書

  • 世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域山間地農林業複合システム : 生まれ故郷を学ぼう、知ろう、考えよう

    西和盛, 藤掛一郎( 担当: 共著)

    世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会  2019年5月 

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    総ページ数:86   担当ページ:25-31   記述言語:日本語 著書種別:一般書・啓蒙書

  • 世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書

    藤掛一郎( 担当: 共著)

    宮崎大学GIAHS研究グループ  2019年3月 

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    記述言語:日本語 著書種別:調査報告書

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MISC 【 表示 / 非表示

  • 商品としての木材の性格と木材市場の特徴:木材市場変動のメカニズムとウッドショックの国内林業への影響 招待あり

    藤掛一郎

    森林科学   98   6 - 9   2023年6月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

  • 宮崎の短伐期林業を考える

    藤掛一郎

    国民と森林   148   64 - 66   2020年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)   出版者・発行元:国民森林会議  

  • 日本の森林の現状と課題 招待あり

    藤掛一郎

    月刊自治研   61 ( 12 )   16 - 23   2019年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)   出版者・発行元:自治労サービス  

  • 九州県域における素材の生産・流通・加工の現状と今後の課題 招待あり

    藤掛一郎

    木材情報   2017年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 九州地域におけるバイオマス燃料等の供給可能量と課題について

    藤掛一郎

    月報あすの九州・山口   ( 2015年5月 )   2 - 5   2015年5月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)   出版者・発行元:九州経済連合会  

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講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • 宮崎県諸塚村におけるクヌギ人工林経営の現状と課題

    杉本拓生, 藤掛一郎

    第134回日本森林学会大会  (名古屋市) 

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    開催年月日: 2023年3月25日

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋市  

  • 我が国における主伐再造林の現状と循環型林業確立に向けた課題 招待あり

    藤掛一郎

    第73回日本木材学会大会公開シンポジウム 

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    開催年月日: 2023年3月17日

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

  • 世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域の特徴:農林複合経営と主伐再造林 招待あり

    藤掛一郎

    九州森林学会 

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    開催年月日: 2022年10月21日 - 2022年10月22日

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

  • 再造林における費用構成と所有者負担 ─南九州の森林組合を事例に─

    尾分達也, 藤掛一郎

    第132回日本森林学会大会  (名古屋市) 

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    開催年月日: 2021年3月19日 - 2021年3月23日

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋市  

  • 林業経営体のうち受託かつ自伐経営体の動向:農林業センサス個票分析より

    川﨑章惠, 藤掛一郎, 田村和也

    第131回日本森林学会大会  (名古屋市) 

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    開催年月日: 2020年3月27日 - 2020年3月29日

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋市  

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受賞 【 表示 / 非表示

  • 林業経済学会賞

    2016年3月   林業経済学会  

    藤掛一郎

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    受賞区分:国内学会・会議・シンポジウム等の賞  受賞国:日本国

  • 日本林学会奨励賞

    2003年3月   日本林学会  

    藤掛一郎

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    受賞区分:国内学会・会議・シンポジウム等の賞  受賞国:日本国

科研費(文科省・学振・厚労省)獲得実績 【 表示 / 非表示

  • 変貌する日本林業のミクロデータ分析:農林業センサスと国勢調査を用いて

    研究課題/領域番号:22H0237901  2022年04月 - 2026年03月

    独立行政法人日本学術振興会  科学研究費補助金  基盤研究(B)

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    担当区分:研究分担者 

  • 持続可能な林業構造の解明に向けたセンサス・ミクロデータによる林業経営行動の分析

    2013年04月 - 2016年03月

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

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    担当区分:研究代表者 

    2005年及び2010年世界農林業センサスの林業経営体調査について、統計法33条に基づき個票データを申請、入手し、公表されている集計データでは行えない詳細な経営分析を行う。特に、2005年と2010年の個票を接続し、パネル化して分析を行う。これによって、いわゆる林業経営体、林業事業体を含めた林業の担い手の現状を明らかにし、持続可能な林業構造について検討する。

  • 素材生産における環境配慮を進めるための事業体論及び業界論の構築

    2010年10月 - 2013年03月

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

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    担当区分:研究代表者 

     この数年、木材自給率が上昇するなど、我が国の国産材素材生産に活発化の兆しが見られる。しかしその一方で、素材生産の現場では、低迷する立木価格、素材生産における車両系機械の多用により、再造林放棄、伐採跡地の荒廃が目立つようになり、環境への影響が心配されている。こうした中で、宮崎県では素材生産業界がNPO法人を立ち上げ、環境に配慮した素材生産を支援する活動を始めた。本研究の最終目的は、この種の業界活動がどのような可能性を持ちうるのかを検討し、取るべき方策について示唆を与えることである。応募者はこれまでこのNPOの活動に関わってきたのであるが、その中で、この最終目的のためには、学術的な二つの課題に答えを出すことが重要であると考えるようになった。それは、素材生産事業体論と素材生産業界論である。そこで、本研究では、この事業体論と業界論を構築し、それを踏まえて、環境に配慮した素材生産を支援する業界活動の可能性について論じることを目的とする。

  • 限界集落における持続可能な森林管理のあり方についての研究

    2010年04月 - 2013年03月

    科学研究費補助金  基盤研究(B)

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    担当区分:研究分担者 

     限界集落化の著しい山村地域では、地域に住む人たちによる、普段の営みのなかでの適切な森林管理が難しくなってきている。このような山村地域で森林を適正に管理していくためには、地域内外の人や組織がお互いに協働して、ネットワークを紡ぎながら、森林管理が行なわれていく必要がある。
     本研究は、そのネットワークを繋ぐものは何か、ネットワークを繋いでいく道筋とはどのようなものかについて、人と人、人と組織のネットワークの重要性を取りあげる社会関係資本論,環境ガバナンス論、コモンズ論を活用し、明らかにしていくことを目的とする。
     三俣学ら(コモンズ研究のフロンティア、2008)は、「開いたコモンズ」「閉じたコモンズ」、二つのコモンズを提示し、「閉じつつ開き」、「開きつつ、閉じる」バランスの重要性を指摘している。
     井上真(自然資源「協治」の設計指針、2008)は、「地域住民が中心になりつつも、外部の人と議論して協働で森を利用し、管理する「応関原則(意志決定権を係わりの深さに応じて付与するという原則)」と「開かれた地元主義」を提案している。
     本研究は、三俣学のいう「閉じつつ開き」、「開きつつ、閉じる」バランスの取り方と井上真のいう「応関原則」と「開かれた地元主義」に基づく地域資源管理手法を、事例研究を通じてより実証的に提案する。

受託研究受入実績 【 表示 / 非表示

  • フルオロキノロン系薬剤に対する牛及び豚由来の有効菌種及び公衆衛生関連菌種の薬剤感受性に関する野外調査

    2022年03月 - 2023年12月

    Meiji Seika ファルマ株式会社  一般受託研究 

    吉田 彩子、吉村 学、有村 保次、中村 周作、藤掛 一郎、竹下 伸一、櫻井 倫、西脇 亜也、西 和盛、松岡 崇暢、鈴木 良幸

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    担当区分:研究分担者  受託研究区分:一般受託研究

  • 高千穂郷・椎葉山地域世界農業遺産に関する研究

    2020年07月 - 2023年03月

    宮崎県  一般受託研究 

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    担当区分:研究分担者  受託研究区分:一般受託研究

その他研究活動 【 表示 / 非表示

  • クリーンウッド法定着実態調査

    2022年08月 - 2022年12月

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    全国木材組合連合会からクリーンウッド法定着実態調査を事業受託した。