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論文 【 表示 / 非表示 】
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林業経営収益性の2020年までの130年間にわたる長期変化 査読あり
藤掛 一郎
林業経済 76 ( 11 ) 1 - 18 2024年2月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所
我が国における林業経営の収益性低下を検証する目的で、宮崎県における45 年伐期のスギ人工林経営を想定し、1890年から2020年までの130年にわたる収益性の長期変化を評価した。造林賃金と立木価格の長期時系列データを作成した上で、各年に造林を開始した場合における、その時点での価格、賃金、造林補助制度で評価した内部収益率である期待収益率、その後45年間の施業実施時の価格等で評価した内部収益率である実現収益率の二つを計算した。その結果、林業経営の収益性は戦前から1950年代にかけては安定していたのに対し、1960年代以降は長期にわたって低下を続けたこと、特に立木価格の長期低落が大きく影響し、造林開始時の期待と大きく異なる投資結果が生じてきたことを示した。また、造林補助金が1990年代以降は収益率を3%程度押し上げ、正の収益性確保に大きく影響しているとの結果を得た。
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民有水源かん養保安林における活発な主伐実施
藤掛 一郎, 大地 俊介
林業経済 75 ( 6 ) 1 - 16 2022年
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所
我が国の保安林制度は、森林の公益的機能確保のために施業等に制限を課すものであるが、多数を占める水源かん養保安林では原則として皆伐を許しており、木材生産との両立を図ろうとする側面を持つ。主伐が活発化している宮崎県民有林を対象に保安林伐採許可等の資料を分析した結果、水源かん養保安林では非保安林よりも主伐が活発に行われていることが明らかとなった。理由として、水源かん養保安林は面積がまとまっており、木材生産に適する場合があることが考えられた。戦後大きく面積を広げた保安林が初めて本格的な収穫期を迎えた中、民有の水源かん養保安林で活発な主伐再造林が行われていることは、施業制限によって公益的機能を確保しながら循環型林業経営を行っていく一つのあり方を示すものと捉えられるとともに、水源かん養保安林において比較的自由な施業を許していることが公益上問題がないか、実地検証の機会としても注目される。
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都道府県・市町村別農林業センサス林業経営体統計表の作成と公表(論文)(特集 農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?)
藤掛 一郎, 田村 和也
林業経済 74 ( 9 ) 1 - 17 2021年
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所
農林業センサスの属人的把握が2005年に農林業経営体調査となって以降、林業経営体を効果的に分類して分析することが難しくなるなど、統計の活用が必ずしも容易ではない状況が生じている。本論文では、2005、2010、2015年の調査票情報(個票)から、林業経営体の分析に適した都道府県、市町村単位の統計表を作成、公表した。都道府県表における林業経営体のタイプ区分として、家族農、家族非農、会社、森林組合、生産森林組合、財産区、その他の7区分を設定したり、客体候補名簿情報を活用し、保有山林経営の活動状況を見る比率の分母として保有山林3ha以上の客体数・保有面積を掲載したりするなど、林業経営体の分析に適した統計表の提供を試みた。さらに、提供した統計表を用い、既存の公表データではできなかった林業経営の分析手法を二つ提案した。これら新たな統計表と分析手法は、これまでより的確な林業経営の把握、分析につながることが期待される。
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農林複合経営が顕著な地域の抽出と特徴付け(論文)(特集 農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?):2015年農林業センサスを用いた分析 査読あり
藤掛 一郎
林業経済 73 ( 3 ) 2 - 16 2020年
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所
農林複合経営は我が国林業経営の主要な担い手の一タイプとして注目され、多くの研究が行われてきたが、全国的な分布などは十分明らかにされていない。本研究は、2015年農林業センサスの市区町村データを使うことで、農林複合経営が顕著に出現する地域を抽出し、その分布や経営内容の特徴を探ることを目的とした。分析結果から、第一に、本州以南(北海道を除いた地域)では山がちで耕地面積は狭いが中規模な山林保有層が多いところに、農業を主とした複合経営が多い地域と、農業とともに林業も活発な複合経営を営む地域があること、一方、北海道では大規模農業が見られる地域で複合経営が成立していること、第二に、農林複合経営は全国に広がり、森林の樹種構成は気候条件の違いなどから多様であり、農産品目では土地を多く要しない肉用牛の比重が共通して大きいほか、地域によって工芸農作物や果樹類、シイタケなど傾斜地を利用する農業に特徴があることを論じた。
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素材生産持続可能性分析のためのシミュレーション手法:宮崎県民有スギ人工林を対象として 査読あり
藤掛 一郎
林業経済 72 ( 3 ) 1 - 14 2019年
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般財団法人 林業経済研究所
スギの成長がよい宮崎県では近年主伐による素材生産量の拡大が著しく、その生産量の持続が可能か懸念が生じている。本研究では、素材生産量の持続可能性をシミュレーションする一手法を提案し、宮崎県民有スギ人工林に適用した。流域ごとに設定した素材生産目標量をいつまで維持できるかを、再造林率、伐採不可能資源割合の仮定のもと計算し、また政策オプションとして、再造林率向上、伐採不可能資源復帰、生産量の流域間調整が生産維持可能年数延長にもたらす効果を評価した。流域によっては持続可能性が危うく、政策オプションの実現が求められることを示す結果が得られるなど、シミュレーションとそれによる政策オプションの検討は有意義で、今後主伐が増えていく中で地方林政にとって有効なツールとなると考えられた。
書籍等出版物 【 表示 / 非表示 】
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素材生産業者による伐採立木の合法性確認に関する実態調査業務報告書
藤掛一郎・尾分達也( 担当: 共著)
宮崎県合法木材流通促進協議会 2021年3月
総ページ数:49 記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
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世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書
藤掛一郎( 担当: 共著)
宮崎大学GIAHS研究グループ 2021年3月
記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
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世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書
藤掛一郎( 担当: 共著)
宮崎大学GIAHS研究グループ 2020年3月
記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
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世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域山間地農林業複合システム : 生まれ故郷を学ぼう、知ろう、考えよう
西和盛, 藤掛一郎( 担当: 共著)
世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会 2019年5月
総ページ数:86 担当ページ:25-31 記述言語:日本語 著書種別:一般書・啓蒙書
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世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域に関する研究報告書
藤掛一郎( 担当: 共著)
宮崎大学GIAHS研究グループ 2019年3月
記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
MISC 【 表示 / 非表示 】
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スギ素材生産拡大の20年に見る課題 招待あり
藤掛一郎
AFC Forum ( 2024.3 冬2号 ) 3 - 6 2024年3月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
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林業経営体と林業事業体 招待あり
藤掛一郎
国民と森林 ( 153 ) 2 - 5 2024年1月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)
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商品としての木材の性格と木材市場の特徴:木材市場変動のメカニズムとウッドショックの国内林業への影響 招待あり
藤掛一郎
森林科学 98 6 - 9 2023年6月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
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宮崎の短伐期林業を考える
藤掛一郎
国民と森林 148 64 - 66 2020年12月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:国民森林会議
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日本の森林の現状と課題 招待あり
藤掛一郎
月刊自治研 61 ( 12 ) 16 - 23 2019年12月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:自治労サービス
講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示 】
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2010〜20年センサスにおける林業経営体数と素材生産量の全般的な動向
藤掛一郎、林宇一
第135回日本森林学会大会 2024年3月8日
開催年月日: 2024年3月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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循環型林業の確立に向けて期待される主伐・再造林期の 森林組合の役割:宮崎県内8森林組合の事例分析
新永智士、藤掛一郎
林業経済学会 2023 年秋季大会 2023年11月25日
開催年月日: 2023年11月25日 - 2023年11月26日
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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森林所有者アンケートによる再造林率の分析:宮崎県下 8市町の伐採届を用いて
藤掛一郎
林業経済学会 2023 年秋季大会 2023年11月26日
開催年月日: 2023年11月25日 - 2023年11月26日
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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宮崎県諸塚村におけるクヌギ人工林経営の現状と課題
杉本拓生, 藤掛一郎
第134回日本森林学会大会 (名古屋市)
開催年月日: 2023年3月25日
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:名古屋市
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我が国における主伐再造林の現状と循環型林業確立に向けた課題 招待あり
藤掛一郎
第73回日本木材学会大会公開シンポジウム
開催年月日: 2023年3月17日
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
受賞 【 表示 / 非表示 】
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林業経済学会賞
2016年3月 林業経済学会
藤掛一郎
受賞区分:国内学会・会議・シンポジウム等の賞 受賞国:日本国
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日本林学会奨励賞
2003年3月 日本林学会
藤掛一郎
受賞区分:国内学会・会議・シンポジウム等の賞 受賞国:日本国
科研費(文科省・学振・厚労省)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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変貌する日本林業のミクロデータ分析:農林業センサスと国勢調査を用いて
研究課題/領域番号:22H0237901 2022年04月 - 2026年03月
独立行政法人日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(B)
担当区分:研究分担者
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持続可能な林業構造の解明に向けたセンサス・ミクロデータによる林業経営行動の分析
2013年04月 - 2016年03月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:研究代表者
2005年及び2010年世界農林業センサスの林業経営体調査について、統計法33条に基づき個票データを申請、入手し、公表されている集計データでは行えない詳細な経営分析を行う。特に、2005年と2010年の個票を接続し、パネル化して分析を行う。これによって、いわゆる林業経営体、林業事業体を含めた林業の担い手の現状を明らかにし、持続可能な林業構造について検討する。
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素材生産における環境配慮を進めるための事業体論及び業界論の構築
2010年10月 - 2013年03月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:研究代表者
この数年、木材自給率が上昇するなど、我が国の国産材素材生産に活発化の兆しが見られる。しかしその一方で、素材生産の現場では、低迷する立木価格、素材生産における車両系機械の多用により、再造林放棄、伐採跡地の荒廃が目立つようになり、環境への影響が心配されている。こうした中で、宮崎県では素材生産業界がNPO法人を立ち上げ、環境に配慮した素材生産を支援する活動を始めた。本研究の最終目的は、この種の業界活動がどのような可能性を持ちうるのかを検討し、取るべき方策について示唆を与えることである。応募者はこれまでこのNPOの活動に関わってきたのであるが、その中で、この最終目的のためには、学術的な二つの課題に答えを出すことが重要であると考えるようになった。それは、素材生産事業体論と素材生産業界論である。そこで、本研究では、この事業体論と業界論を構築し、それを踏まえて、環境に配慮した素材生産を支援する業界活動の可能性について論じることを目的とする。
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限界集落における持続可能な森林管理のあり方についての研究
2010年04月 - 2013年03月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
担当区分:研究分担者
限界集落化の著しい山村地域では、地域に住む人たちによる、普段の営みのなかでの適切な森林管理が難しくなってきている。このような山村地域で森林を適正に管理していくためには、地域内外の人や組織がお互いに協働して、ネットワークを紡ぎながら、森林管理が行なわれていく必要がある。
本研究は、そのネットワークを繋ぐものは何か、ネットワークを繋いでいく道筋とはどのようなものかについて、人と人、人と組織のネットワークの重要性を取りあげる社会関係資本論,環境ガバナンス論、コモンズ論を活用し、明らかにしていくことを目的とする。
三俣学ら(コモンズ研究のフロンティア、2008)は、「開いたコモンズ」「閉じたコモンズ」、二つのコモンズを提示し、「閉じつつ開き」、「開きつつ、閉じる」バランスの重要性を指摘している。
井上真(自然資源「協治」の設計指針、2008)は、「地域住民が中心になりつつも、外部の人と議論して協働で森を利用し、管理する「応関原則(意志決定権を係わりの深さに応じて付与するという原則)」と「開かれた地元主義」を提案している。
本研究は、三俣学のいう「閉じつつ開き」、「開きつつ、閉じる」バランスの取り方と井上真のいう「応関原則」と「開かれた地元主義」に基づく地域資源管理手法を、事例研究を通じてより実証的に提案する。
受託研究受入実績 【 表示 / 非表示 】
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フルオロキノロン系薬剤に対する牛及び豚由来の有効菌種及び公衆衛生関連菌種の薬剤感受性に関する野外調査
2022年03月 - 2023年12月
Meiji Seika ファルマ株式会社 一般受託研究
吉田 彩子、吉村 学、有村 保次、中村 周作、藤掛 一郎、竹下 伸一、櫻井 倫、西脇 亜也、西 和盛、松岡 崇暢、鈴木 良幸
担当区分:研究分担者 受託研究区分:一般受託研究
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高千穂郷・椎葉山地域世界農業遺産に関する研究
2020年07月 - 2023年03月
宮崎県 一般受託研究
担当区分:研究分担者 受託研究区分:一般受託研究
その他研究活動 【 表示 / 非表示 】
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クリーンウッド法定着実態調査
2022年08月 - 2022年12月
全国木材組合連合会からクリーンウッド法定着実態調査を事業受託した。