MISC - 平野 羊嗣
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統合失調症患者に対するメタ認知トレーニング
平野羊嗣
精神科臨床Legato 9 ( 3 ) 2023年
担当区分:筆頭著者, 責任著者 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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台湾精神医学の発展と日本のかかわり 台大醫院精神部五十年紀要・日治時代精神病學史より 査読あり 国際共著
平野 羊嗣, 王 百慧, 謝 明憲, 黄 宗正, 黒木 俊秀, 神庭 重信
精神神経学雑誌 121 ( 5 ) 356 - 365 2019年5月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公社)日本精神神経学会
国立台湾大学医学部精神科が1996年に出版した「台大醫院精神部五十年紀要」に掲載された日治時代精神病學史について翻訳を行い,他の資料より情報を追加したうえで,若干の解説を加えた.国立台湾大学(臺灣大學)は,7番目の帝国大学として,1928年に台北帝国大学(臺北帝國大學)として設立され,終戦後に現在の国立台湾大学に改名された.台北帝国大学時代,3人の高名な精神科医(中村讓,竹内八和太,中脩三)が台湾の精神医学の創成期に活躍し,その礎を築いた.台湾の精神医学は終戦とともに台湾初の精神科教授である林宗義に継承され,今日まで発展を遂げている.紀要には,日治時代の台湾における当時の授業の様子と,同国の精神医療の事始めの状況が克明に記録されている.これまで,日治時代の台湾の精神医学・医療の状況は,風祭や橋本らが報告しているが,本資料は現代の台湾の精神医学者による精神医学史という点で意義深く思われる.(著者抄録)
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【支援】統合失調症患者に対するメタ認知トレーニング 招待あり
平野羊嗣
精神科臨床Lagato 9 ( 3 ) 37 - 41 2023年12月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
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【聴覚とその異常-up to date】病態と治療 統合失調症における幻聴と聴覚皮質の活動について 幻聴の発生機序と幻聴緩和治療の可能性 招待あり
光藤 崇子, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明
Clinical Neuroscience 41 ( 6 ) 841 - 846 2023年6月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)中外医学社
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精神疾患の神経生理学的知見─統合失調症の神経振動異常を中心に─ 招待あり 査読あり
三笘良, 平野羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 34 ( 1 ) 30 - 37 2023年3月
担当区分:最終著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
統合失調症をはじめとした精神疾患では病態解明や介入手段の確立をめざして,各領域でさまざまなアプローチが試みられてきた。神経生理学研究においても数多くの指標に着目した報告があるが,なかでも神経振動は特に有望なバイオマーカーの候補と目されている。神経振動は脳内における興奮性と抑制性の伝達物質のバランスを基盤として,脳内情報伝達を担うリズミカルな皮質電気活動であり,統合失調症においても聴覚定常反応課題をはじめとして一貫性のある異常所見が得られている。また,ベースラインの自発振動と課題刺激で賦活された振動との間で十分な切り替えがなされないことも,計算論的神経科学の観点から説明が可能な統合失調症の特徴として指摘されている。神経振動は基礎と臨床を繋ぐトランスレーショナル・リサーチを可能にするだけでなく,今後は大規模データ解析によってもますます発展が見込まれている。(著者抄録)
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若年性ミオクロニーてんかんにおける聴性,および体性感覚性定常状態反応の異常
三笘良, 田村俊介, 光藤貴子, 成儒彬, 重藤寛史, 重藤寛史, 平野羊嗣, 平野昭吾, 中尾智博
てんかん研究 41 ( 2 ) 2023年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症における脳の側性化の変化:VBMによる大規模比較研究 招待あり
五十嵐裕幸, 宮田淳, 孫樹洛, 根本清貴, 橋本亮太, 橋本亮太, 三浦健一郎, 松本純弥, 福永雅喜, 藤本美智子, 笠井清登, 高橋努, 平野羊嗣, 松原敏郎, 山本真江里, 大井一高, 橋本直樹
日本生物学的精神医学会(Web) 45th 2023年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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【精神疾患診療】目でみる精神疾患 『アール・ブリュット』 招待あり 査読あり
平野羊嗣
日本医師会雑誌 151 ( 特別2 ) S13 - S13 2022年10月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公社)日本医師会
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【表現活動と芸術療法】アール・ブリュット 招待あり
平野羊嗣, 保坂健二朗
精神科治療学 37 ( 9 ) 995 - 1002 2022年9月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)星和書店
「アール・ブリュット(art brut)」とは、フランス語で「生の芸術」を意味する。従来の美術の根幹を成していた倫理的な基準や原理に疑問を投げかけたフランスの画家、ジャン・デュビュッフェによって提唱され、古典的芸術や既存の美術潮流からはかけ離れた、芸術的文化によって傷つけられていない人たちによる、自身の内なる衝動から生まれた、全く純粋な生の芸術活動のことを示す。作者の多くは精神疾患を有し、彼らの「精神内界の表出」とも言える模倣なき独創性に溢れたその作品は、見る者の心を揺さぶる。本稿では、精神科医(平野)とアール・ブリュットの専門家(保坂)が、アール・ブリュットの背景や歴史を振り返るとともに、精神科におけるアール・ブリュットの意義や課題、今後の展望について述べる。(著者抄録)
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てんかん外科術後にde novo精神病を呈した3症例
三苫 良, 下川 能史, 迎 伸孝, 酒井 康成, 重藤 寛史, 酒田 あゆみ, 渡邊 恵利子, 平野 昭吾, 平野 羊嗣
てんかん研究 40 ( 2 ) 464 - 464 2022年8月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)日本てんかん学会
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Psychiatric Lecture 統合失調症における新たな病態メカニズム NMDA受容体とガンマオシレーション異常 病態
平野 羊嗣
精神科臨床Legato 8 ( 2 ) 96 - 102 2022年8月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)メディカルレビュー社
統合失調症の病態解明と新規治療法の開発は喫緊の課題であり、古典的ドーパミン仮説を超えたNMDA受容体機能低下仮説などの新たな病態仮説の検証と、トランスレーショナルリサーチ(TR)に有用な生物学的指標の同定が必要である。統合失調症のガンマオシレーションの異常は、同疾患のNMDA受容体機能異常を反映し、TRに有用であることがわかってきた。本稿では、本指標のTRにおける有用性や今後の展望について概観した。(著者抄録)
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Topics Q&A うつ病と宗教信仰の関係について教えてください
平野 羊嗣
Depression Journal 10 ( 2 ) 56 - 57 2022年8月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)メディカルレビュー社
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【藝術と精神医学】精神医学とアール・ブリュット 招待あり 査読あり
平野羊嗣
最新精神医学 27 ( 4 ) 257 - 263 2022年7月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)世論時報社
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精神現象の可視化 ガンマオシレーションを軸にした統合失調症の病態解明と治療 招待あり
平野 羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 33 ( 1 ) 26 - 34 2022年3月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
科学の長足の進歩にもかかわらず,現在の精神疾患の診断は,いわば症状の羅列に依拠しており,身体疾患のように明確に可視化できるようなバイオマーカーは依然として存在しない。ましてや,未だに謎の多い統合失調症に関してはなおさらである。一方で,近年の研究によって,統合失調症の病態基盤の背景に,脳内の律動的な活動であるニューラルオシレーションの中でもより高周波のγオシレーションの異常がかかわっているとする一貫した証左が得られている。このγオシレーションは,脳波や脳磁図で比較的簡便に測定可能で,刻々と変化する生体内の脳活動を高い時間分解能で可視化する際の指標として最適である。その生成メカニズムも基礎研究により解明されており,トランスレーショナルリサーチにも向いているとされる。つまりγオシレーションは,統合失調症の変化に富んだ異常な脳内現象や精神現象を可視化するには最適な機能的指標である。本稿ではγオシレーションを軸にした統合失調症の精神現象の可視化を通じて,いかにその病態解明に迫り,新規治療法開発へつなげるか,その戦略と課題を展望した。(著者抄録)
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海馬回旋異常における構造的MRIの特徴の検討
向野隆彦, 山口高弘, 岡留敏樹, 山田絵美, 太田真理, 三苫良, 光藤崇子, 田村俊介, 平野羊嗣, 栂尾理, 萩原綱一, 磯部紀子, 重藤寛史
てんかん研究 40 ( 2 ) 2022年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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治療抵抗性うつ病に対する経頭蓋磁気刺激後の機能的結合性の変化
三笘良, 田村俊介, 立石洋, 門司晃, 平野羊嗣
九州神経精神医学 67 ( 3/4 ) 2022年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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PCN Art Brut Series No. 23, Artwork Description. 国際誌
Yoji Hirano, Kenjiro Hosaka
Psychiatry and clinical neurosciences 75 ( 10 ) 325 - 325 2021年10月
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精神医学とアール・ブリュットが交差する時:PCNアール・ブリュットシリーズを通じて
平野羊嗣
日本精神神経学会総会プログラム・抄録集 117th ( 2021特別号 ) S418 - S418 2021年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公社)日本精神神経学会
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精神病ハイリスク群における視覚P300の縦断的評価:事象関連電位研究
織部直弥, 織部直弥, 平野羊嗣, 上野雄文, 上野雄文, 鬼塚俊明
精神神経学雑誌 123 ( 10 ) 629 - 639 2021年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公社)日本精神神経学会
【目的】われわれはこれまでに,初発統合失調症患者において,視覚オッドボール課題におけるP300とN200の異常と,1年間の追跡調査でP300振幅の進行性の低下を報告してきた.ハイリスク群(CHR)の対象者でもP300の振幅減少と正常なP1/N1が観察されたが,これらの成分が経時的に変化するかどうかは不明である.本研究では,CHRにおける視覚P300,P1,N1,N200を縦断的に評価した.【方法】CHR(n=19)と健常対照群(HC,n=28)を対象に,ベースライン時と1年後のフォローアップ時の2回,視覚事象関連電位(ERP)を記録した.参加者は64チャンネルの脳波を記録しながら,スクリーン上に呈示された標準刺激('y')のうち,頻度の低い標的刺激('x')を無言で数えた.【結果】本研究では,ベースライン時から1年後のフォローアップ時までに統合失調症を発症したCHRはいなかった.両時点でCHRでは,HCと比較して視覚P300振幅が減少し,潜時が有意に遅延していた.さらに,陽性症状のより増悪していたCHR被験者では,両時点で振幅の低下が認められた.P1,N1,N200は群間で差がなかった.【結論】CHRでは視覚刺激に対するP300振幅の低下が認められた.なお,この所見は,1年後のフォローアップ時までには精神病に移行しなかった被験者におけるものである.視覚P300振幅と症状が関連しているということは,視覚P300が,CHRの臨床症状の背景にある病態生理学的障害を反映する重要な指標である可能性を示唆している.(著者抄録)
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統合失調症におけるNMDA受容体とガンマオシレーション異常(特集:NMDA受容体と精神疾患) 招待あり 査読あり
平野羊嗣
医学のあゆみ 277 ( 11 ) 953 - 959 2021年
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:医歯薬出版(株)
神経科学の飛躍的な進歩にもかかわらず、統合失調症の病因はいまだに不明で、古典的なドパミン仮説に基づいた現在のドパミン拮抗薬では完治に至らないことも多く、同疾患の病態解明および新薬の開発は緊急の課題である。その課題の克服のためには、新たな病態仮説の検証と、臨床と基礎研究の橋渡しが可能な生物学的指標の同定が望まれる。脳の情報伝達をつかさどる神経の周期的活動(ニューラルオシレーション)のなかでも、とくにガンマオシレーション(30~100Hz)は、統合失調症の情報伝達異常や病態そのものに関連することがわかってきた。興奮性ニューロン(E)の異常(NMDA受容体の機能低下)と、神経回路内の律動リズムを作るGABA作動性の抑制性介在ニューロン(I)の障害ならびに、両者のバランス(E/Iバランス)が崩れることで、内発的な異常な神経活動が生じ、種々の精神症状や認知機能障害をきたすことが知られてきた。ガンマオシレーション異常は、統合失調症のみならず同疾患のモデル動物でも同様の結果が得られるため、統合失調症の新たな病態モデルや治療ターゲットとして支持されている。本稿では、統合失調症のガンマオシレーション異常とNMDA受容体機能低下モデル動物の知見を中心に紹介し、本指標の生物学的指標としての有用性や今後の展望について概観したいと思う。(著者抄録)
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統合失調症の神経活動異常と神経免疫異常(特集:脳とからだ II. グリアと脳の相互作用) 招待あり 査読あり
平野羊嗣, 加藤隆弘
生体の科学 72 ( 5 ) 434 - 437 2021年
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公財)金原一郎記念医学医療振興財団
<文献概要>統合失調症は,その高い生涯有病率にもかかわらずいまだに原因不明で,病態解明と病態生理に基づくバイオマーカーの確立および治療法開発が急務である。近年,統合失調症患者の脳内のE/Iバランス異常や神経免疫異常が示唆されており,ガンマオシレーションや免疫マーカーの測定が有用なバイオマーカーとして注目されている。本稿では,統合失調症の神経活動異常と神経免疫異常および両者の関連に関する知見と今後の展望を概説する。
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統合失調症患者に対する精神療法: 九大精神科におけるメタ認知トレーニングの試み 招待あり 査読あり
平野羊嗣, 田中裕記
福岡行動医学雑誌 27 ( 1 ) 25 - 29 2021年
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)福岡・行動医学研究所
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音声の時間情報に同期するθ・γ帯域神経オシレーションの帯域間相互作用とその障害
田村俊介, 光藤崇子, 平野羊嗣
日本音響学会研究発表会講演論文集 2021 2021年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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音刺激への注意は背景γ活動を抑制させ刺激への同期度を高めるか
光藤崇子, 田村俊介, 平野羊嗣
日本音響学会研究発表会講演論文集 2021 2021年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症におけるトランスレータブル脳指標としてのガンマ帯域オシレーションとノンレム睡眠スピンドル波 査読あり
三輪 秀樹, 平野 羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 31 ( 4 ) 190 - 200 2020年12月
担当区分:最終著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
統合失調症を含む精神疾患の病態生理学的解析および創薬は未だ発展途上である。「精神」を研究対象とする精神疾患研究において,実験動物とヒトとでは多くの差異があることを改めて認識し,研究の方向性を検討し直さなければいけない時期なのかもしれない。米国・国立精神保健研究所は,精神疾患を理解し治療するために,Research Domain Criteria(RDoC)という新たな研究の枠組みを提案している。このRDoCは,カテゴリー別の診断体系というより,遺伝子,分子,細胞,神経回路,行動,生理,自己報告などのさまざまな階層の情報を統合し,それらとヒトの行動および精神障害による異常行動とを照合する試みである。本稿では,統合失調症を「神経回路疾患」という視点で捉え直し,機能障害が想定される神経回路を評価する神経生理学的指標として,近年着目されている聴性定常反応時のガンマ帯域オシレーションとノンレム睡眠スピンドル波を紹介する。これらの指標は,マウスなどの実験動物と臨床研究との橋渡しをするトランスレータブル指標の共通の言語の1つとして,精神疾患の病態生理学的解析および創薬開発に活用されることが期待される。(著者抄録)
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研究者の最新動向 ニューラルオシレーションを軸にした精神疾患の橋渡し研究 脳波国際共同研究に向けて
平野 羊嗣
Precision Medicine 3 ( 12 ) 1158 - 1165 2020年11月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)北隆館
精神疾患の多くは依然としてその原因が不明であり、その中でも重篤な症状をきたす統合失調症は、個人的ならびに社会的な損失が甚大であり、その病態解明は喫緊の課題である。近年、統合失調症をはじめとする精神病の神経生理学的研究が進み、脳波を用いた聴覚情報処理異常の知見に加え、橋渡し研究に有用な、ニューラルオシレーション(神経振動)の異常が注目されている。本稿では主に、統合失調症の聴覚情報処理異常ならびにニューラルオシレーション異常を中心に、同疾患の神経生理学的な知見について概観した。さらに、現在進行している臨床脳波を用いたアジア国際共同研究を紹介し、最後に、ニューラルオシレーションを軸にした今後の統合失調症の橋渡し研究について展望した。(著者抄録)
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【精神科における脳回路研究の最前線】統合失調症患者の聴覚皮質における位相振幅カップリング 脳波研究
平野 昭吾, Nakhnikian Alexander, 平野 羊嗣, 織部 直弥, 神庭 重信, 鬼塚 俊明, Levin Margaret, Spencer Kevin M.
日本生物学的精神医学会誌 31 ( 3 ) 123 - 126 2020年9月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
脳波の周波数は種々の脳機能を表現しており,脳波の異なる周波数間の相互作用は異なる脳機能の相互作用を表現していると考えられている。筆者らは18名の統合失調症患者(SZ)と18名の健常者群(HC)の脳波データの再解析を行い,聴覚野における位相振幅カップリング(PAC:Phase-amplitude coupling)を検討した。PACは40Hz聴性定常反応(ASSR)のベースライン時(ASSRベースライン時)と安静時において算出された。結果として,安静時よりもASSRベースライン時により強いβ/γPACを認め,ASSRベースライン時よりも安静時により強いα/βPACを認めたが,有意な群間差は認めなかった。また,SZにおいてはHCより強いθ/αPACを認めた。HCにおいては右半球よりも左半球にてより強いθ/γPACが認められたが,SZにおいては同様な半球間差を認めなかった。(著者抄録)
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【2020年、精神疾患研究のフロンティア】精神疾患をγ振動で評価する
中西 翔一郎, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明
福岡行動医学雑誌 26 ( 1 ) 28 - 31 2020年6月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)福岡・行動医学研究所
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統合失調症の感覚処理とNeural Oscillation異常:アジア圏における脳波国際共同研究に向けて 招待あり 査読あり
中村 一太, 鬼塚 俊明, 小池 進介, 中島 振一郎, Hsieh Ming H, Kwon Jun Soo, 尾崎 紀夫, 笠井 清登, 平野 羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 31 ( 1 ) 20 - 24 2020年3月
担当区分:最終著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
統合失調症における感覚処理障害を反映する指標として,脳波を用いた事象関連電位について多くの知見が蓄積されてきており,近年ではトランスレーショナルリサーチに有用なNeural Oscillationの異常も着目されている。本稿では主に,聴覚処理障害およびガンマ帯域のNeural Oscillation異常を中心に,統合失調症の神経生理学的な知見について概観する。さらに,現在進行している脳波領域のアジア圏での国際共同研究を紹介し,今後の統合失調症の研究について展望する。(著者抄録)
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小池 進介, 森田 健太郎, 植松 明子, 北島 和俊, 平野 羊嗣, 笹林 大樹, 高橋 努, 高柳 陽一郎, 佐久間 篤, 岡田 直大, 吉野 伸哉, 上野 雄己, 松本 和紀, 鬼塚 俊明, 鈴木 道雄, 笠井 清登
日本生物学的精神医学会誌 31 ( 1 ) 12 - 19 2020年3月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
これまでのMRI多施設共同メガスタディで,統合失調症脳病態について一般化可能性のある結果が得られるようになってきた。しかし,これらの共同研究のほとんどは欧米諸国から発信されてきた。アジア精神病MRI研究コンソーシアム(ACMP)は2018年に立ち上げ,2019年現在,14施設が参加を表明している。アジア諸国で多施設共同MRI研究を行う意義として,生物学的類似性,大きなサンプルサイズ,小さい違法薬物の影響,似た医療環境・社会学的背景,精神科医と研究者の距離の近さ,が挙げられる。予備集計では,初回エピソード精神病700名および健常対象者1,000名のT1強調画像が解析可能である見積りである。大規模データに対応して,データベースと前処理パイプライン,倫理的配慮に関する管理体制,研究者間コミュニケーションの促進を構築してきた。今後,統合失調症の生物学的基盤を新たに見いだし,バイオマーカー候補を臨床応用できることを期待している。(著者抄録)
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【精神医学の科学的基盤】システム神経科学からみた精神医学の基盤 神経生理学と精神医学 脳波、誘発電位、そしてγ振動と、精神疾患の原因に迫りつつある生理学の現状
平野 昭吾, 平河 則明, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明
精神医学の基盤 4 ( 1 ) 118 - 126 2020年1月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)学樹書院
脳波は,その歴史は古いが,神経活動由来の動的な電気活動をミリ秒単位で測定することが可能であり,意識障害,てんかん,睡眠などの臨床においては欠かすことのできない臨床検査として現在でも非常に重要な意義を有している。精神医学研究においても,脳機能を比較的手軽に測定できるツールとして脳波は利用され,数多くの重要な知見をもたらしてきた。本稿では,精神医学における神経生理学的研究の現状を述べる目的として,脳波の応用として測定される,誘発電位や事象関連電位,さらにはγ(ガンマ)振動を含むニューラルオシレーションを指標としてこれまでに得られた重要な知見を概説する。脳波の生成機構はまだ多くの謎に包まれているが,コンピュータの進歩に伴う測定および解析技術の発展により急速に数多くの知見が得られつつある。新しい知見が精神医学研究に応用されることで,ブレイクスルーが起きることが期待される。(著者抄録)
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統合失調症におけるトランスレータブル脳指標としてのガンマ帯域オシレーションとノンレム睡眠スピンドル波 査読あり
三輪秀樹, 平野羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 31 ( 4 ) 2020年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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精神医学の科学的基盤 神経生理学と精神医学 脳波,誘発電位,そしてγ振動と,精神疾患の原因に迫りつつある生理学の現状
平野昭吾, 平河則明, 平野羊嗣, 鬼塚俊明
精神医学の基盤 ( 4 ) 2020年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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なぜアジア諸国で共同研究が必要なのか? 精神病のMRI研究に関するアジアコンソーシアム(ACMP)
小池進介, 小池進介, 小池進介, 小池進介, 森田健太郎, 森田健太郎, 植松明子, 北島和俊, 平野羊嗣, 笹林大樹, 高橋努, 高柳陽一郎, 佐久間篤, 岡田直大, 岡田直大, 吉野伸哉, 上野雄己, 松本和紀, 鬼塚俊明, 鈴木道雄, 笠井清登, 笠井清登, 笠井清登, 笠井清登
日本生物学的精神医学会誌(Web) 31 ( 1 ) 2020年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症の感覚処理とNeural Oscillation異常:アジア圏における脳波国際共同研究に向けて 査読あり 国際共著
中村一太, 鬼塚俊明, 小池進介, 中島振一郎, Hsieh Ming H, Kwon Jun Soo, 尾崎紀夫, 笠井清登, 平野羊嗣
日本生物学的精神医学会誌(Web) 31 ( 1 ) 2020年
担当区分:最終著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症患者の聴覚皮質における位相振幅カップリング -脳波研究-
平野昭吾, 平野昭吾, Nakhnikian Alexander, 平野羊嗣, 平野羊嗣, 織部直弥, 織部直弥, 織部直弥, 神庭重信, 鬼塚俊明, Levin Margaret, M Spencer Kevin
日本生物学的精神医学会誌(Web) 31 ( 3 ) 2020年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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精神疾患のバイオタイプの過去・現在・未来への展望: 眼球運動による精神疾患のバイオタイプ分類は可能か
森田 健太郎, 三浦 健一郎, 藤本 美智子, 宍戸 恵美子, 高橋 潤一, 山森 英長, 安田 由華, 工藤 紀子, 畦地 裕統, 平野 羊嗣, 越山 太輔, 岡田 直大, 鬼塚 俊明, 尾崎 紀夫, 笠井 清登, 池田 学, 橋本 亮太
日本臨床精神神経薬理学会・日本神経精神薬理学会合同年会プログラム 50 - 50 2019年10月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
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平野羊嗣
医学のあゆみ(脳機能イメージングの最前線) 270 ( 9 ) 776 - 783 2019年8月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:医歯薬出版
近年、脳波(EEG)や脳磁図(MEG)を用いた神経生理学的検査や解析技法の進歩に伴い、精神現象を神経生理学的に捉えようとする研究が盛んに行われるようになり、精神科領域においてもあらたな知見が数多く報告されている。たとえば、統合失調症者では感覚フィルタリング機能を反映しているとされる聴覚P50のゲーティング機構の障害や、前注意過程あるいは予測符号化の指標とされる聴覚ミスマッチ陰性電位の異常、相貌認知に関わるN170成分の異常などが報告されている。さらに最新の研究では、統合失調症の脳内における興奮性ニューロンと抑制性介在ニューロンの相互バランスの破綻を反映しているとされる。高周波ガンマ(γ)帯域の神経同期活動の障害が多く報告されており、同様の現象が疾患モデル動物でも確認されている。このような神経生理学的アプローチを用いて精神現象を抽出する試みは、"神経現象学"とよばれる分野にも通じ、今後さらに発展していくであろう。本稿では、これらの知見を概説するとともに、今後の統合失調症研究の展望についても言及した。(著者抄録)
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【幻覚・妄想研究の現在】統合失調症の幻聴の神経基盤 脳構造・脳機能研究
鬼塚 俊明, 中村 一太, 平野 昭吾, 平野 羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 30 ( 2 ) 73 - 78 2019年6月
担当区分:最終著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
幻聴が起こるメカニズムは単純なものではないが、症状と関連のある脳構造・脳機能研究を行うことは重要と思われる。本稿では我々が行った研究で、幻聴の重症度と関連のあった脳部位・脳機能研究での結果を紹介する。脳構造研究では、外側側頭葉の亜区域を手書き法にて測定し、体積を測定した。幻聴のある患者群で左の上側頭回は著明に小さく、左中側頭回、左下側頭回でも有意に小さいという結果が得られた。すなわち、幻聴のある患者群は幻覚のない患者群に比べ、左半球優位(特に上側頭回)に体積減少があることが示唆された。声に対するP50mの研究では、左半球の抑制度と幻聴のスコアに有意な正の相関を認めた(p=0.44、p=0.04)。つまり、人の声に対するフィルタリング機構の障害が強い統合失調症者ほど、幻聴の程度が重度であるということが示唆された。さらに、聴覚定常状態反応の研究では、80Hzのクリックに対する左半球のASSRパワー値と幻聴の重症度に有意な負の相関を認めた(p=-0.50、p=0.04)。つまり、左半球の80Hz-ASSRの障害が強い統合失調症者ほど幻聴の程度が重度であるということが示唆された。今後、脳構造・脳生理学的研究は統合失調症の病態解明のアプローチとして一層重要になっていくと思われる。(著者抄録)
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小池進介, 小池進介, 小池進介, 小池進介, 森田健太郎, 森田健太郎, 植松明子, 北島和俊, 平野羊嗣, 笹林大樹, 高橋努, 高柳陽一郎, 佐久間篤, 岡田直大, 岡田直大, 吉野伸哉, 上野雄己, 松本和紀, 鬼塚俊明, 鈴木道雄, 笠井清登, 笠井清登, 笠井清登, 笠井清登
予防精神医学 4 ( 1 ) 2 - 15 2019年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本精神保健・予防学会
これまでのMRI多施設共同メガスタディでは、精神疾患に関する脳病態について一般化可能性のある結果が得られるようになってきた。しかしながら、これらの共同研究のほとんどは欧米諸国から発信されたものである。アジア精神病MRI研究コンソーシアム(ACMP,http://asia-mri-consortium.net/)は2018年に立ち上がったMRI共同研究プロジェクトであり、当初は精神病ハイリスク群や初回エピソード精神病を対象とした国内外の多施設共同研究から拡張されたものである。現在では統合失調症全般に対象を拡大し準備を進めている。2019年現在、日本、韓国、中国および台湾の4つの国と地域から14施設が参加を表明している。アジア諸国で多施設共同MRI研究を行う意義として、(1)ほぼすべての被験者がアジア人種であり生物学的な類似点が多く、脳病態をとらえやすい可能性がある、(2)特に欧州と比較してサンプルサイズを得やすい、(3)違法薬物の影響がほとんどない、(4)医療環境、社会学的背景が近く、被験者リクルート、計測環境、臨床アウトカム取得などのノウハウが共有しやすい、(5)精神科医が臨床研究を並行して行っていることが多く、臨床に資する仮説が立てやすく情報を共有しやすい、などがあげられる。予備的な集計では、初回エピソード精神病700名および健常対象者1,000名のT1強調画像が解析可能であると考えられる。こうした大規模データに対応して、(1)データ共有データベースと前処理パイプラインの構築、(2)プロジェクトおよび倫理的配慮に関する管理体制、(3)研究者間のコミュニケーションと共同研究体制の推進について準備を進めてきた。ACMPは精神疾患の脳画像研究領域ではアジア初の国際多施設共同研究であり、統合失調症の病態や発症に関わる生物学的基盤を新たに見出し、臨床応用可能なバイオマーカー候補を発見することが期待される。(著者抄録)
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大うつ病性障害における眼球運動異常
高橋潤一, 三浦健一郎, 森田健太郎, 藤本美智子, 山森英長, 安田由華, 工藤紀子, 宍戸恵美子, 岡崎康輔, 椎野智子, 椎野智子, 笠井清登, 平野羊嗣, 橋本亮太, 橋本亮太, 鬼塚俊明
日本生物学的精神医学会(Web) 41st 2019年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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大うつ病性障害における眼球運動
高橋潤一, 三浦健一郎, 森田健太郎, 藤本美智子, 山森英長, 安田由華, 工藤紀子, 宍戸恵美子, 岡崎康輔, 椎野智子, 椎野智子, 笠井清登, 平野羊嗣, 橋本亮太, 橋本亮太, 鬼塚俊明
日本うつ病学会総会プログラム・抄録集 16th 2019年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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治療に難渋した20年来未治療の統合失調症患者の1例
権藤知子, 田中裕記, 鬼塚俊明, 平野羊嗣
九州精神神経学会・九州精神医療学会プログラム・抄録集 72nd-65th 2019年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症の眼球運動研究
森田健太郎, 三浦健一郎, 三浦健一郎, 藤本美智子, 藤本美智子, 宍戸恵美子, 椎野智子, 椎野智子, 高橋潤一, 山森英長, 山森英長, 安田由華, 安田由華, 工藤紀子, 畦地裕統, 平野羊嗣, 越山大輔, 岡田直大, 鬼塚俊明, 尾崎紀夫, 笠井清登, 池田学, 橋本亮太, 橋本亮太
統合失調症研究 9 ( 1 ) 2019年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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中西 翔一郎, 平野 羊嗣
臨床神経生理学 46 ( 5 ) 488 - 488 2018年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)日本臨床神経生理学会
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平河 則明, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明
九州神経精神医学 64 ( 2 ) 55 - 62 2018年8月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
脳波や脳磁図を用いた統合失調症の神経生理学的な知見について、1)デジタル化された脳波と脳磁図、2)聴覚P50の抑制障害、3)ミスマッチ陰性電位の振幅低下、4)ガンマ・オシレーション、5)ガンマ帯域自発神経活動の異常、に分けて概説した。精神現象を神経生理学的に捉えようとするこの試みは、「神経現象学」という、意識を科学的に検証する新しい分野にも通じると考えられた。
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【診断と治療のABC[136]統合失調症】(第2章)病態 神経生理
平河 則明, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明
最新医学 別冊 ( 統合失調症 ) 62 - 70 2018年7月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)最新医学社
統合失調症は、有病率1%程度と比較的発症頻度の高い疾患でありながら、その病態については不明な点が多かった。しかし近年の検査機器や解析技術の進歩に伴い、この疾患においても神経生理学的な知見が集積されつつある。本稿では、統合失調症における脳波、脳磁図、眼球運動、近赤外線分光法(NIRS)の所見について概説し、この分野における今後の展望について触れる。(著者抄録)
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PCN Art Brut Series No. 2, Artwork Description
Kenjiro Hosaka, Yoji Hirano
Psychiatry and Clinical Neurosciences 72 ( 4 ) 295 2018年4月
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修正型電気けいれん療法(ECT)が著効した老年期セネストパチーの2例
田中 裕記, 磯村 周一, 安東 圭皓, 望月 悠里, 平野 羊嗣, 神庭 重信
九州神経精神医学 64 ( 1 ) 26 - 27 2018年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
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Artwork Description. 招待あり 国際誌
Kenjiro Hosaka, Yoji Hirano
Psychiatry and clinical neurosciences 72 ( 2 ) 132 - 132 2018年2月
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磁気共鳴機能画像法と脳磁図を用いた周波数間無音検出の脳内機構
光藤崇子, 田村俊介, 帆秋伸彦, 平野羊嗣, 廣永成人
日本音響学会聴覚研究会資料 48 ( 8 ) 2018年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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カルバマゼピン減量に伴いハロペリドール血中濃度の変動を認めた1例
田中裕記, 村山桂太郎, 平野羊嗣, 宮崎恭輔, 神庭重信
総合病院精神医学 30 ( Supplement ) 2018年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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マラリア感染後に双極性障害に至ったと考えられる1例
田中裕記, 加勢田富士子, 加勢田富士子, 松本佑慈, 磯村周一, 賣豆紀智美, 賣豆紀智美, 生野雄二, 平野昭吾, 平野羊嗣, 大橋綾子, 赤星朋比古, 神庭重信
総合病院精神医学 30 ( Supplement ) 2018年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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マラリア感染後に気分障害を発症したと考えられる1例
田中裕記, 磯村周一, 平野昭吾, 平野羊嗣, 大橋綾子, 神庭重信
日本うつ病学会総会プログラム・抄録集 15th 2018年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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平野羊嗣, 高橋潤一, 鬼塚俊明
分子精神医学 17 ( 3 ) 160‐169 - 169 2017年7月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:先端医学社
現代の臨床医学において、精神疾患以外のほぼすべての疾患領域で、検体や遺伝子を元にした生物学的なマーカーもしくは画像所見による、科学的に妥当性のある診断基準が存在する。NIMH前所長のThomas Inselが、精神疾患に対しても、同様の科学的なアプローチによる診断体系の抜本的な見直しが必要であると警鐘を鳴らして久しいが、いまだに実現には至っていない。近年の構造的および機能的なニューロ・イメージング研究により、ようやくわれわれの精神活動が、神経活動により裏付けされていることがわかってきた。その中でも脳波および脳磁図は、ニューロンの活動に伴い発生する集合電位もしくは磁場を頭皮上からとらえ、ミリ秒単位の優れた時間分解能をもつため、刻々と変化する知覚や認知に関連した脳活動を、詳細に記録し評価することが可能な非侵襲的測定法である。近年、検査機器自体とその解析技術の飛躍的な進歩により、精神疾患の生理学的知見が集積され、バイオマーカーとしての有用性が高く評価されるようになってきた。(著者抄録)
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統合失調症のガンマ帯域神経振動異常(特集:精神神経疾患と興奮性アミノ酸受容体) 招待あり 査読あり
平野羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 28 ( 2 ) 88‐94 - 94 2017年6月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会 ; 2010-
近年の飛躍的な神経科学の進歩にもかかわらず、統合失調症の病因は未だに不明で、現時点で効果的とされる抗精神病薬は、古典的なドパミン仮説に基づいたドパミン拮抗薬が主体で、現存の治療法では完治に至らないことも多く、同疾患の病態解明および新薬の開発は緊急の課題である。早期診断や早期介入、完治を可能にするためには、新たな病態仮説の発見と、臨床と基礎研究の橋渡しが可能な、生物学的指標の導入が望まれる。近年、統合失調症の脳内では、知覚や認知機能を担うガンマ帯域(30~100Hz)の神経振動が異常をきたし、それが病態に関連することがわかってきた。このガンマ帯域神経振動異常は、神経回路内のペースメーカーでもあるGABA作動性の抑制性介在ニューロンの機能低下と、興奮性ニューロンの障害(NMDA受容体の機能低下)ならびに、この両者のバランス(E/Iバランス)もしくはtuningが破綻することによるとされている。ガンマ帯域神経振動異常は、統合失調症のみならず同疾患のモデル動物でも同様の結果が得られるため、統合失調症の新たな病態モデルや治療ターゲットとして支持されている。本稿では、最新の統合失調症のガンマ帯域神経振動異常の知見を中心に紹介し、本指標の生物学的指標としての有用性や臨床的な応用も含めた今後の展望について概観したいと思う。(著者抄録)
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鬼塚俊明, 久我弘典, 久我弘典, 平野羊嗣, 神庭重信, 上野雄文, 上野雄文
統合失調症研究 7 ( 1 ) 48 2017年3月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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平野羊嗣
ブレインサイエンス・レビュー 2017 183‐197 - 197 2017年2月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)アドスリー
近年、統合失調症患者では、種々の認知課題や知覚刺激に対するγ帯域活動の同期性の障害が数多く報告されている。γ帯域の神経活動異常は、神経回路内のリズムメーカーとしての機能を担うGABA作動性の抑制性介在ニューロンの機能低下と、興奮性ニューロンの障害ならびに、この両者のバランス(E/Iバランス)が破綻することにより生じるとされている。統合失調症のE/Iバランス異常を背景としたγ帯皮質活動異常について概観しながら、研究成果を中心に最近の知見を紹介した。
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鬼塚俊明, 久我弘典, 久我弘典, 上野雄文, 上野雄文, 平野羊嗣, 神庭重信
臨床神経生理学 44 ( 5 ) 327 2016年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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平野羊嗣, 鬼塚俊明
臨床神経生理学 44 ( 5 ) 373 2016年10月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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ジム通いを機に夜間覚醒時に無意識に過食を呈するようになった1症例
松尾 武, 平野 羊嗣, 神庭 重信
九州神経精神医学 62 ( 1 ) 25 - 26 2016年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
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統合失調症患者におけるCommon Onset Maskingの研究
織部直弥, 織部直弥, 久我弘典, 久我弘典, 平野羊嗣, 神保愼, 平河則明, 鬼塚俊明, 上野雄文, 上野雄文, 神庭重信
九州精神神経学会・九州精神医療学会プログラム・抄録集 69th-62nd 66 2016年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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GABA作動性介在ニューロンの異常と統合失調症 5.神経生理学的研究からみた統合失調症のGABA機能障害 招待あり 査読あり
平野羊嗣
日本生物学的精神医学会誌 26 ( 4 ) 199‐203 - 203 2015年12月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本生物学的精神医学会
最近の,脳波や脳磁図,光遺伝学といった電気生理学的研究の進歩や,死後脳研究の知見により,皮質の周期的神経活動(neural oscillation)の異常が,精神疾患の病態生理に深くかかわっていることがわかってきた。神経活動の中でも主にγ帯域の周期的皮質活動(γ band oscillation)が,認知や知覚,または意識に関連していることが知られているが,認知機能や知覚処理の障害,自我意識障害を有する統合失調症患者では,特にこのγ band oscillation が障害されていることが明らかになってきた。γ band oscillation の障害は,神経回路内のリズムメーカーとしての機能を担う GABA 作動性の抑制性介在ニューロンの機能低下と,興奮性ニューロンの障害(NMDA 受容体の機能低下)ならびに,この両者のバランス(E/I バランス)が破綻することにより生じるとされている。さらに,これらの現象は種を問わず認められ,統合失調症のモデル動物でも同様の結果が得られるため,統合失調症の新たな病態モデル,治療ターゲットとして注目されている。
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中村一太, 平野羊嗣, 鬼塚俊明
分子精神医学 15 ( 4 ) 296 - 297 2015年10月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:(株)先端医学社
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Progressive reduction of auditory evoked gamma in first episode schizophrenia but not clinical high risk individuals 査読あり 国際共著 国際誌
Yoji Hirano, Naoya Oribe, Toshiaki Onitsuka, Shigenobu Kanba, Raquelle Mesholam-Gately, Larry J. Seidman, Margaret A. Niznikiewicz, Robert W. McCarley, Kevin M. Spencer
Schizophrenia Bulletin 41 S19 - S20 2015年3月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:英語 掲載種別:研究発表ペーパー・要旨(国際会議) 出版者・発行元:OXFORD UNIV PRESS
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鬼塚俊明, 平野羊嗣, 土本利架子, 小田祐子, 磯村周一, 神庭重信
統合失調症研究 5 ( 1 ) 59 2015年3月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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私の論文から 統合失調症のγ帯域自発神経活動 : published in JAMA Psychiatry
平野 羊嗣
九州神経精神医学 61 ( 2 ) 128 - 131 2015年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
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統合失調症初発だが臨床的にリスクではない患者における聴覚誘発性ガンマ帯域振動の進行性機能低下
織部直弥, 平野羊嗣, 平野羊嗣, 神庭重信, 鬼塚俊明, MCCARLEY Robert, SPENCER Kevin
統合失調症研究 5 ( 1 ) 2015年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症のγ帯域自発活動異常:基礎と臨床研究を繋ぐ新たなバイオマーカー 国際共著
平野羊嗣, 織部直弥, 織部直弥, 鬼塚俊明, 神庭重信, SPENCER Kevin
統合失調症研究 5 ( 1 ) 2015年
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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音の高さの違いによるミスマッチ陰性電位(pitch-MMN)で示された双極性障害における前注意処理障害 脳磁図研究 招待あり 査読あり
島野 聡美, 鬼塚 俊明, 織部 直弥, 前川 敏彦, 土本 利架子, 平野 昭吾, 上野 雄文, 平野 羊嗣, 三浦 智史, 神庭 重信
九州神経精神医学 60 ( 3-4 ) 173 - 173 2014年12月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
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Gamma band auditory response with EEG and fMRI BOLD in first episode of schizophrenia
Hironori Kuga, Takefumi Ueno, Hiroshi Okamoto, Itta Nakamura, Naoya Oribe, Yoji Hirano, Shigenobu Kanba, Toshiaki Onitsuka
EARLY INTERVENTION IN PSYCHIATRY 8 77 - 77 2014年11月
記述言語:英語 掲載種別:研究発表ペーパー・要旨(国際会議) 出版者・発行元:WILEY-BLACKWELL
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初発統合失調症患者及び精神病前駆期群における事象関連電位,神経同期活動の縦断的研究
織部直弥, 平野羊嗣, 神庭重信, 鬼塚俊明, マッカレー ロバート, ニツニキビツ マーガレット, スペンサー ケビン
臨床神経生理学 42 ( 5 ) 250 2014年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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中村一太, 平野羊嗣, 鬼塚俊明
臨床神経生理学 42 ( 5 ) 294 2014年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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平野羊嗣, 織部直弥, 鬼塚俊明, 神庭重信, サイドマン ラリー, マッカーレー ロバート, スペンサー ケビン
臨床神経生理学 42 ( 5 ) 277 2014年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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久我弘典, 上野雄文, 中村一太, 織部直弥, 岡本宙, 平野羊嗣, 神庭重信, 鬼塚俊明
臨床神経生理学 42 ( 5 ) 294 2014年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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平野羊嗣, 織部直哉, 鬼塚俊明, 神庭重信, マッカーレー ロバート, スペンサー ケビン
日本生物学的精神医学会誌 359 2014年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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初発統合失調症患者及び精神病前駆期群における聴覚神経同期活動の縦断的研究
織部直弥, 平野羊嗣, 神庭重信, 鬼塚敏明, マッカレー ロバート, スペンサー ケビン
日本生物学的精神医学会誌 185 2014年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症における視覚認知障害 自己関連刺激に対する脳磁図研究
小原 尚利, 小田 祐子, 平野 昭吾, 中村 一太, 織部 直弥, 土本 利架子, 上野 雄文, 前川 俊彦, 平野 羊嗣, 勝木 聡美, 神庭 重信, 鬼塚 俊明
精神神経学雑誌 ( 2013特別 ) S - 567 2013年5月
記述言語:日本語 掲載種別:研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議) 出版者・発行元:(公社)日本精神神経学会
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鬼塚俊明, 平野羊嗣, 平野昭吾, 上野雄文, 神庭重信
日本生物学的精神医学会誌 23 ( Supplement ) 137 2012年9月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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鬼塚俊明, 平野昭吾, 織部直弥, 上野雄文, 平野羊嗣, 中村一太, 小田祐子, 土本利架子, 小原尚利, 勝木聡美, 神庭重信
臨床神経生理学 39 ( 5 ) 331 2011年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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鬼塚俊明, 大林長二, 角田智哉, 平野昭吾, 平野羊嗣, 前川敏彦, 上野雄文
認知神経科学 13 ( 1 ) 64 - 70 2011年5月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:認知神経科学会
最近の神経生理学的研究によって、統合失調症者には比較的早期の聴覚・視覚処理過程に障害があることが明らかになってきた。社会生活上、ヒトの顔から得られる情報は大切であり、本稿では統合失調症の社会機能障害と顔認知障害の関連について考察した。まず、統合失調症者の統合失調症者の顔認知障害、顔に対するN170、紡錘状回の構造異常についての所見をレビューし、更に顔に対するN170振幅減少と社会機能障害の関連を紹介した。神経心理的顔認知研究では、顔を記憶する課題で統合失調症者はその遂行率が低下しており、表情認知課題の成績が悪い被験者はより社会生活機能が障害されていることが示唆されている。また、統合失調症者の表情認知課題成績低下のエフェクトサイズは-0.85で他の認知課題成績低下のエフェクトサイズは-0.7であったという。神経生理学的研究では、統合失調症者には早期視覚処理の段階から顔認知障害があり、N170調整機構の障害の存在が示唆されている。また、我々は統合失調症において、顔に対するN170減少がGAFスコアの重症度と関連することを報告した。素因・環境因の両方が関与していると思われるが、統合失調症の社会機能低下の基盤には紡錘状回の構造・機能異常が関与していることが強く示唆される。(著者抄録)
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精神疾患の客観的補助診断法の標準化と科学的根拠に基づく治療反応性の判定法の確立 聴覚脳磁気反応による統合失調症・双極性障害の鑑別
鬼塚俊明, 平野昭吾, 織部直弥, 上野雄文, 平野羊嗣, 中村一太, 小田祐子, 土本利架子, 小原尚利, 勝木聡美, 神庭重信
精神疾患の客観的補助診断法の標準化と科学的根拠に基づく治療反応性の判定法の確立 平成20-22年度 総括研究報告書 27 2011年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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β・γ帯域同期活動を指標とした双極性障害患者の脳機能研究
鬼塚 俊明, 平野 昭吾, 織部 直弥, 大林 長二, 上野 雄文, 平野 羊嗣, 前川 敏彦, 土本 利架子, 中村 一太, 福島 倫子, 神庭 重信
精神薬療研究年報 ( 42 ) 37 - 38 2010年3月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公財)先進医薬研究振興財団
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精神疾患の客観的補助診断法の標準化と科学的根拠に基づく治療反応性の判定法の確立 時系列データの解析における刺激タイミングと信号の関係
上野雄文, 平野昭吾, 福嶋倫子, 平野羊嗣, 大林長二, 織部直弥, 中村一太, 角田智哉, 土本利架子, 小田祐子, 神庭重信, 鬼塚俊明
厚生労働省精神・神経疾患研究委託費による研究報告集 平成21年度 (2年度班・初年度班) 88 2010年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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双極性障害患者における音声音に対するneural oscillation
織部 直弥, 鬼塚 俊明, 平野 昭吾, 平野 羊嗣, 上野 雄文, 前川 敏彦, 大林 長二, 神庭 重信
九州神経精神医学 55 ( 3-4 ) 174 - 175 2009年12月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
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菊池 良和, 見上 昌睦, 平野 羊嗣, 小宗 静男, 飛松 省三
臨床神経生理学 37 ( 5 ) 336 - 337 2009年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)日本臨床神経生理学会
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統合失調症患者・双極性障害患者の共通性・異種性を探る 脳磁図研究
鬼塚 俊明, 平野 昭吾, 黒木 俊秀, 前川 敏彦, 上野 雄文, 平野 羊嗣, 大林 長二, 織部 直弥, 土本 利架子, 福島 倫子, 神庭 重信
精神薬療研究年報 ( 41 ) 33 - 35 2009年3月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(公財)先進医薬研究振興財団
統合失調症患者との異同を検討するため、双極性障害患者10名(男3名・女7名・平均37.9歳:A群)および正常対照者22名(男7名・女15名・平均34.3歳:B群)に対して行った脳磁図測定の結果を報告した。聴覚誘発同期活動の指標の一つであるAuditory steady state response(ASSR)のパワーは、刺激周波数20Hz、30Hz、40Hzに対して両群とも上昇を認めた。ASSRパワーの刺激後30ミリ秒から530ミリ秒における散布図において、Repeated mesures ANOVAにより各刺激周波数とも有意な群の主効果および群×半球の交互作用は認めなかった。すなわち双極性障害と正常対照者との間にASSRパワーの違いはないと考えられた。先行研究では統合失調症者で40Hzに対するASSRパワーの減弱が報告されており、脳磁図測定が双極性障害患者との鑑別に寄与する可能性が示唆された。
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統合失調症・双極性障害の神経生理学的研究 (第37回日精協精神医学会抄録集) -- (シンポジウム 精神疾患の脳画像診断)
鬼塚 俊明, 平野 羊嗣, 神庭 重信
日本精神科病院協会雑誌 28 125 - 128 2009年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本精神科病院協会
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ミスマッチ陰性電位とP300を用いた双極性障害の視覚情報自動処理過程の検討
角田智哉, 前川敏彦, 織部直弥, 鬼塚俊明, 平野羊嗣, 平野昭吾, 大林長二, 飛松省三, 神庭重信
臨床神経生理学 36 ( 6 ) 607 - 614 2008年12月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(一社)日本臨床神経生理学会
双極性障害(BP)の病態解明と臨床応用を目指し、視覚性ミスマッチ陰性電位(vMMN)とP300を計測した。被験者は治療中のBP患者11名(BP群)、健常者14名(NC群)とし、物語を聞きながら正面モニタにランダム呈示される3種類の視覚刺激のうち、標的刺激(T)でボタンを押し、残りの標準刺激(S)と逸脱刺激(D)は無視するように指示した。物語の内容に関する質問表の正解率、ボタン押しの正答率、反応時間は、BP群はNC群より劣っていたものの、大きな差はなかった。しかし、vMMNとP300の潜時が延長し、vMMNの振幅が低下していた。また、vMMN頂点での頭皮上電位マッピングでは、NC群は後頭部と前頭部に明瞭な陰性電位を認めたのに対し、BP群はそのような電位分布はみられなかった。行動指標、事象関連電位(ERP)の結果から、BPの短期記憶や注意の異常は統合失調症の結果と同様の傾向にあり、共通の脳内基盤が存在する可能性が示唆された。
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織部 直弥, 後藤 玲央, 高田 篤, 平野 昭吾, 平野 羊嗣, 前川 敏彦, 鬼塚 俊明, 川嵜 弘詔, 神庭 重信
Bipolar Disorder 6 37 - 43 2008年5月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:アルタ出版(株)
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統合失調症の事象関連電位 ミスマッチ陰性電位を用いた統合失調症の視覚情報自動処理過程の検討 査読あり
前川敏彦, 平野昭吾, 大林長二, 平野羊嗣, 鬼塚俊明, 飛松省三, 神庭重信
臨床脳波 50 ( 4 ) 202 - 208 2008年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)永井書店
統合失調症(SZ)における視覚性ミスマッチ陰性電位(v-MMN)とP300の特徴を分析した。v-MMNは早期成分(MMN1)と後期成分(MMN2)に分離された。健常対照群と比較して有意にMMN1とP300潜時が延長していた。MMN1/P300潜時は年齢・服薬量と相関があり、P300潜時は精神症状と相関を認めた。SZの視覚情報処理過程の前注意(自動)処理過程と注意処理過程両方の異常が示唆された。(著者抄録)
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鬼塚俊明, 平野昭吾, 平野羊嗣, 大林長二, 前川敏彦, 神庭重信
認知神経科学 10 ( 1 ) 9 - 14 2008年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:認知神経科学会
【要旨】近年、社会脳(ヒトが社会的関係に関する処理を行う脳部位)についての研究が盛んになってきている。社会生活上、ヒトの声や顔から得られる情報は大切であり、本稿では統合失調症者の顔・表情・声認知障害について、脳波・脳磁図研究にて得られている成果のレビューを行い、更に筆者らの研究結果を紹介した。顔認知研究では、統合失調症者には早期視覚処理の段階から顔認知障害があり、N170調整機構の障害の存在が示唆されている。また、顔記憶過程において、統合失調症は正常者と異なる半球パターンを示すことも示唆された。声認知研究では、声に対するmismatch negativity(MMN)を調べることにより、統合失調症者の言語に関する障害が早期言語処理の時点から存在していると考えられ、更に声に対するMMNが社会技能獲得能力の指標となり得ると考えられた。また別のアプローチとして、声に対するガンマ帯域活動を調べることにより、統合失調症患者において左半球の比較的早期の言語処理における障害があることも示唆された。顔や声の認知における障害は、統合失調症者の症状や社会技能障害、予後に関連があることから、その障害の基盤を調べることは重要であり、今後更なる研究所見の蓄積が望まれる。
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双極性障害の神経生理・画像・分子遺伝学的研究 聴覚刺激を用いた双極性障害における認知障害の病態解明に関する研究
鬼塚俊明, 平野羊嗣, 平野昭吾, 大林長二, 織部直弥
双極性障害の神経生理・画像・分子遺伝学的研究 平成19年度 総括・分担研究報告書 11 - 22 2008年
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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ミスマッチ陰性電位とP300を用いた双極性障害における視覚認知過程の検討
角田智哉, 前川敏彦, 平野羊嗣, 平野昭吾, 大林長二, 吉田猛, 鬼塚俊明, 二宮英彰, 飛松省三
臨床神経生理学 35 ( 5 ) 402 2007年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症における視覚性P300とミスマッチ陰性電位の検討 査読あり
前川敏彦, 角田智哉, 平野羊嗣, 平野昭吾, 大林長二, 吉田猛, 鬼塚俊明, 神庭重信, 飛松省三
臨床神経生理学 35 ( 5 ) 342 2007年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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統合失調症における事象関連電位(ERP)による顔・表情認知機構の検討―空間周波数処理画像を用いて― 査読あり
大林長二, 中島大輔, 前川敏彦, 平野羊嗣, 平野昭吾, 角田智哉, 飛松省三, 鬼塚俊明
臨床神経生理学 35 ( 5 ) 389 2007年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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大林 長二, 平野 昭吾, 前川 敏彦, 平野 羊嗣, 門司 晃, 鬼塚 俊明, 神庭 重信
九州神経精神医学 53 ( 1 ) 41 - 46 2007年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:九州精神神経学会
九州大学精神神経科てんかん外来(当再来)を受診した374名の患者の現状につき後方視的調査を実施し、従来の報告と比較検討した。その結果、当再来の主たる特徴は、(1)症候性局在関連性てんかん患者が77%と大半を占め、(2)罹病期間が長く、(3)精神発達遅滞を合併していた。1991に実施した当再来の調査と比較すると患者の高齢化が進行していた。2年間発作のない患者への抗てんかん薬の平均投与剤数は1.94±0.96剤で、従来の報告にくらべ1剤多かった。以上の結果から、抗てんかん薬の単剤化もしくは剤数の減少をはかるべき、数年来発作のない患者への抗てんかん薬投与の終結を検討すべきということが示唆された。今後の精神科におけるてんかん診療では、患者の高齢化と高齢化に伴う合併症への対応、精神障害合併患者に対する社会的支援が必要となってくることが考えられた。
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平野羊嗣, 鬼塚俊明, 神庭重信
臨床脳波 49 ( 1 ) 56 - 64 2007年1月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:永井書店
聴覚フィルタリング機構とその障害に関して、主に統合失調症での所見を中心に、脳波および脳磁図の知見を概括した。聴覚P50抑制障害は統合失調症の重要な生物学的マーカーとして期待されており、さらに近年では、脳磁図での計測が可能となり、聴覚フィルタリング障害と症状および脳の形態異常との関連も報告されている。また、P50抑制に関与する神経伝達物質や薬物に加え、遺伝性や特定の遺伝子への関連性も解明されつつあり、より詳細な解析が可能となっている。今後はさらなる研究により、病態の解明から、評価、治療といった臨床的な応用が期待されている。(著者抄録)
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言語音および非言語音に対する統合失調症患者の脳磁図誘発γ帯域反応についての検討
平野昭吾, 鬼塚俊明, 平野羊嗣, 前川敏彦, 大林長二, 神庭重信
九州神経精神医学 53 ( 3/4 ) 2007年
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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ミスマッチ陰性電位を用いた統合失調者の視覚情報自動処理過程の検討
前川敏彦, 飛松省三, 平野羊嗣, 鬼塚俊明, 神庭重信
臨床神経生理学 34 ( 5 ) 342 2006年10月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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ミスマッチ陰性電位とP300を用いた統合失調者の視覚認知過程の検討
前川敏彦, 鬼塚俊明, 平野羊嗣, 平野俊吾, 大林長二, 飛松省三, 神庭重信
神経化学 45 ( 2/3 ) 469 2006年8月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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カプグラ症候群の出現に伴い,SPECT所見に変化が見られたてんかん精神病の一例について
堀川 英喜, 門司 晃, 佐々木 雅之, 鬼塚 俊明, 仁田坂 洋子, 前川 敏彦, 平野 羊嗣, 平野 昭吾, 橋岡 禎征, 加藤 隆弘, 吉田 一郎, 神庭 重信
神経化学 45 ( 2-3 ) 401 - 401 2006年8月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本神経化学会
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連発言語音を用いた誘発磁場の検討:聴覚刺激の感覚フィルタリング機構
平野羊嗣, 鬼塚俊明, 平野昭吾, 前川敏彦, 神庭重信
臨床神経生理学 33 ( 5 ) 474 2005年10月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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高振幅β波の抑制がクロバザムの効果の指標となった側頭葉てんかんの1例
前川 敏彦, 平野 昭吾, 平野 羊嗣, 鬼塚 俊明, 門司 晃, 神庭 重信
Pharma Medica 23 ( 9 ) 140 - 144 2005年9月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)メディカルレビュー社
クロバザム(CLB)を追加投与し臨床発作は著明に改善されたが,脳波は高振幅β波のみが抑制され,高振幅棘徐波複合は抑制されなかった側頭葉てんかん症例を報告した.CLBによって抑制された高振幅β波と抑制されなかった高振幅棘徐波複合は発生機序あるいは発生部位が異なっていた可能性が示唆された.発作間欠期脳波異常の一部の改善だけでも薬物効果の指標になる可能性があると考えられた(著者抄録)
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平野 昭吾, 鬼塚 俊明, 織部 直弥, 平野 羊嗣, 神庭 重信
分子精神医学 5 ( 2 ) 205 - 206 2005年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)先端医学社
大学病院精神科てんかん外来受診中の177名のてんかん患者を対象に,エジンバラ利き手評価スケール(EI)を用いて,てんかん症候群分類と利き手側性化との関連について検討した.その結果,EI,EI絶対値は6歳以前に発症した部分てんかん(EPE)群では7歳以降発症の部分てんかん(LPE)群,全般てんかん(GE)群に比べ有意に低かった.すなわちEPE群はLPE群,GE群より有意に利き手側性化が妨げられていた
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周産期から乳幼児期の環境と精神発達 環境が脳の発達に与える影響 招待あり 査読あり
神庭重信, 桜井修, 平野羊嗣, 樽味伸
臨床精神医学 33 ( 11 ) 1417 - 1421 2004年11月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)アークメディア
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平野羊嗣, 桜井修, 樽味伸
分子精神医学 4 ( 4 ) 286 - 295 2004年10月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:先端医学社
脳と環境の相互作用について,1)母子分離モデルを中心に,哺乳類における養育環境の変化やストレス負荷時の神経内分泌的反応と行動の変化について概説した.2)ヒトの海馬の形態変化と環境・遺伝要因との関連に焦点をあて,PTSDやうつ病,統合失調症などの最近の脳画像研究の所見を紹介した.3)遺伝子・環境相関という双方向的プロセスに着目した上で,ヒトの置かれるマクロな環境としての社会文化的要因や気質と行動特性に関する研究について述べた
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急性期統合失調症治療における多剤大量薬物療法からolanzapineによる単剤治療への切り換えについて
平野羊嗣, 土本利架子, 鬼塚俊明, 小原喜美夫, 二宮英彰
臨床精神薬理 7 ( 4 ) 643 - 654 2004年4月
記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 出版者・発行元:(株)星和書店
急性期統合失調症治療における多剤大量薬物療法からolanzapineによる単剤治療への切り換えを行った症例で,治療経過中,陽性症状,陰性症状,薬原性錐体外路症状,QOL,主観的ウェルビーイングについて評価を行った.更に,switchingの留意点,患者自身の主観的評価がその後の治療に及ぼす影響について検討した.10例中9例においてolanzapineの単剤化に成功し,更にそのうちの4例は睡眠薬や抗不安薬も不要となり,完全にolanzapine単剤となった.殆どの症例において陽性症状,陰性症状,薬原性錐体外路症状およびQOL,主観的ウェルビーイングの全ての項目において著しい改善がみられ,その後の患者のQOLの向Lおよび社会復帰を促進した.患者自身が自らの主観的改善感を再認識し,治療者とそれを共有するという作業自体が,その後の治療の進展に結びつく転機となった